くどう大輔発言録

平成19年2月定例会 本会議

(2007年03月15日)

〇子育て支援・少子化対策特別委員長(工藤大輔君)

子育て支援・少子化対策特別委員会のこれまでの調査の経過と結果につきまして御報告いたします。

本委員会は、平成17年6月定例会において設置されて以来、8回にわたり委員会を開催し、子育て支援に関する調査及び少子化対策に関する調査について、その都度課題を設定し、その現状と課題、対策等について、関係人からの参考意見を聴取し、質疑、意見交換を行うとともに、県内、県外の現地調査をそれぞれ2回実施してまいりました。

少子化社会白書によると、平成17年の我が国の出生数は初めて110万人を割り込み、106万2、530人と過去最低を記録し、合計特殊出生率も前年の1.29をさらに0.03ポイント下回る過去最低の1.26となり、3年続けて1.3を割り込む超少子化国となっております。本県においても少子化は年々進行し、平成17年の合計特殊出生率は前年の1.43を0.02ポイント下回る1.41となり、少子化傾向に歯どめがかからない状況となっております。

少子化の原因としては、未婚化や晩婚化、さらには、結婚しても夫婦の持つ子供の数自体の減少という直接的な原因がありますが、その背景には、子育てに係る経済的負担や子育てと就労の両立の困難性、若年者の雇用環境の不安定化等々、世代や親、子供の年齢などに応じてさまざまな要因があり、子育て支援及び少子化対策としては、どれか一つの政策を講ずれば効果があらわれるというものではなく、子育て世代のニーズを踏まえつつ、総合的な政策を、家庭、企業、学校、地域、行政などすべての県民、社会全体で取り組んでいくことが今まさに必要であると言えます。

急速な少子化の進行と人口の減少は、経済産業や社会保障の問題にとどまらず、国や社会の存立基盤にかかわる問題であり、こうした状況の中で、国においては、昨年6月に少子化対策に関する社会全体の意識改革と、子供と家庭を大切にする観点からの施策の充実という2点を重視し、40項目にわたる具体的な施策を掲げる新しい少子化対策についてが少子化社会対策会議において決定され、2007年度予算案に反映し、少子化対策を推進することとしているところでございます。新しい少子化対策においては、子育て支援策、働き方の改革の推進を大きな柱とするほか、子育てを支援する税制についても検討を行うこととしておりますが、こうした総合的な取り組みが着実に推進されることが極めて重要であり、国はもとより、県におきましても、この新しい少子化対策の趣旨に沿った積極的な取り組み及び国に対する必要な働きかけ等を強く求めるものであります。

また、本委員会の調査では、子育てを行う家庭の視点、子育て支援に取り組む企業の視点、医療関係者からの視点、そのほか児童虐待等に関する学識経験者、及び今回の新しい少子化対策の策定に直接携わった内閣府参事官等との意見交換など、さまざまな視点から調査を実施したところでありますが、その中で、先進事例調査の対象といたしました子育て優待カード事業は、県、市町村及び地域が連携し、協賛店舗及び施設からの割引やポイント加算等の得点を付与するものであり、子育て家庭を地域、企業、行政が一体となって支援する機運の醸成、子育ての孤立感をなくし、子育て家庭の安心感の醸成及び子供と保護者との触れ合いを深める機会の提供など、厳しい財政状況の中でも創意工夫により効果的な事業展開が図られていたところであり、本県においても参考になる事例と考えます。

本県においては、少子化の進行や平成15年7月の次世代育成支援対策推進法の公布を受け、いわて子どもプランを見直し、同法で定める行動計画として平成17年3月に新たなプランを策定して、男女がともに子育てや家庭に夢を持ち、次代を担う子供たちが健やかに育つ環境づくりを基本方針とした各種の具体的施策の推進を図っているところであり、その取り組みに対しては高く評価するところでありますが、本委員会としては、これまでの調査結果を踏まえ、この際、県当局に対して、今後の子育て支援・少子化対策の推進に当たり、特に次の事項に配慮し、取り組まれることを要請いたします。

一つ、学校教育を初めとし、特に家庭の教育力の低下に対する適切なアプローチにも配慮した教育の推進。二つ、子育て優待カード事業を初めとする市町村、商店街等との連携による子育て家族への支援策の検討・導入。三つ、福祉、教育、産業振興等関係部局横断的な連携の強化による施策の推進。四つ、市町村との連携及び創意工夫の子育て支援、少子化対策の推進支援。五つ、子育て支援、児童虐待防止等の観点からの家庭、行政、関係機関及び地域の連携強化、ネットワークの構築による見守り体制の整備促進。六つ、出産、育児と仕事の両立支援のための施策の推進。七つ、地域における産科・小児科医療提供体制の確保。八つ、以上の点を踏まえ、いわて子どもプランの着実な推進。以上の8項目は、必要な諸対策と考え、ここに提言するものであります。

終わりに、県当局におかれましては、本委員会の意見や要請に十分配慮されまして、なお一層の努力を傾注され、本県の未来を託す子供たちが健やかに生まれ育つ環境が整備されますことを強く切望いたしまして、子育て支援・少子化対策特別委員会の報告といたします。(拍手)