くどう大輔発言録

平成17年9月定例会 本会議

(2005年09月26日)

〇20番(工藤大輔君)

民主・県民会議の工藤大輔でございます。

登壇の機会を与えてくださいました先輩・同僚議員に感謝を申し上げ、通告に従い順次質問をしてまいります。

まず初めに、北東北のグランドデザインについて知事にお伺いします。

中尊寺で開かれた北海道・北東北知事サミットにおいて、10年後の北東北のあり方を示すグランドデザインが公表されました。1997年の第1回知事サミット以降9年を経過し、来年度は10年の節目を迎えようとしています。これまでは、数として106もの合意事項を確認し合いながら、多くの地域特性を共有する両県との連携を深め、グローバル化への対応や魅力を高め合いながら、自立の道を模索するために、できることから着実に共同事業を実施してまいりました。実績の上がったものとしては、アンテナショップの共同設置や北東北みらい債の共同発行、産業廃棄物税に関する条例の制定、職員の人事交流などがあり、北東北3県の一体性は確実に上がっております。これからは、県境に隣接する自治体を初めとする自治体同士個々の連携事業や民間交流の拡大へと波及をしていきながら、地域振興へ結びつくことを期待しております。

現在、100を超える連携事業を実施してきましたが、約4割は一定の目的を達成していないようであります。連携の第2ステージに入り、積み残した難題に積極的に取り組む姿勢を打ち出したことは高く評価するところでありますが、3県の機能や役割分担をどのように進めていくのでしょうか。特にも、北東北空港港湾ビジョンにある空港や港湾等の機能分担は、合意内容によって地域経済に大きな影響を与えるとともに、近隣の物流関係者にも影響が及びかねません。また、共同インセンティブによる企業誘致戦略は、県境にまたがる八戸・久慈・二戸地域、北上・横手地域など共同誘致エリアを設定し、誘致企業の法人事業税などをエリアに還元し経済効果を共有するとのことでございますが、各県の綱引きも予測されます。このように、県や自治体に利害関係が生ずるものについて連携のとれた進め方ができるのでしょうか。本県のこれまでの振興施策にどのような影響が出てくるのか、お伺いします。

また、広域行政戦略構想の策定や北東北の地域戦略研究を行う独立組織として北東北シンクタンクの設立が提案されていますが、その内容についてお示し願います。さらには、今までその役目を担ってきた総合政策室と北東北シンクタンクのかかわり、グランドデザインの進捗状況の確認及び事業評価は北東北広域政策推進会議が行うのでしょうか、お伺いします。

私は、3県のスケールメリットを生かし、魅力を高め合いながら広域の自治体運営を進めることに賛成の思いを持っています。しかし、これらの事業を進めた結果、県民の生活がどのように変わるのか、北東北の将来の姿がよく見えていないように思われます。北東北のグランドデザインの中でも、各分野における数字の記載がありません。知事も提唱するマニフェスト型の政策合意手法を用い、具体的な数値目標や時期等を示した上で連携事業を進めた方が県民にとって理解が増すのではないでしょうか。

また、北東北グランドデザインの行く末には何があるのでしょうか。さきの北海道・北東北知事サミットにおいて知事は、究極の姿は道州制との発言をされたようですが、グローバル化が進む現状において、地方や地域主体の行政運営を行う場合、市町村合併や地方振興局の再編と同様に、大きな枠組みを設定してビジョンを描く必要があるとのことでしょうか、お伺いします。

次に、地方振興局再編についてお伺いします。

地方分権改革を実現するためには、国、県、市町村の役割を明確にし、地域の財政的自由度を高めながら、地域に即した行政サービスを行うことができるシステムを構築しなければなりません。また、人口減少が始まり、少子・高齢化社会が現実のものとなっている現在、地域経済を核とした施策を展開し、経済的自立や福祉、教育においてしっかりと支え合える地域づくりを進める必要があります。

県から示された広域生活圏と地方振興局のあり方は、新たに広域振興局を設置し、地域基盤の連続性や類似性を踏まえながら、より広い広域圏を形成し産業振興を図るという視点から四つの広域圏となりましたが、県議会や市町村から異論の声が多く聞こえます。その要因として、市町村や関係団体から意見聴取をしないまま素案を作成したため地域の声が反映されていないことや、市町村が主体的に果たす役割や広域振興局が担う具体策が示されていないからであります。また、今後新たに誕生しようとする四つの広域振興局の中で、先行して県南広域振興局を来年度からスタートさせる理由も明確ではないことも挙げられますが、その緊急性についてお示し願います。

また、現在の機能強化に向けた取り組みとしては、総合補助金、地域活性化調整費があり、それについては独自性を有した局長の決裁が可能でありますが、その他の決裁事項は知事決裁の簡素化を図るものであり、局長権限を最大限に生かしたものにはなっていないのではないでしょうか。地域の独自性を有した広域振興局の具体的な機能と局長の執行権はどのようになるのでしょうか、お伺いします。

次に、本庁と広域振興局の人員配置についてお伺いしますが、完全に移行した際、どのような規模を想定しているのでしょうか。私は、少なくとも本庁の規模は現在の半分以下とし、圏域の人口規模に応じて基礎数があるものの、政策課題や進捗ぐあいに応じて人員を配置すべきだと思います。また、県央広域振興局においては、新たに行政センター等を設置し利便性を高めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

基礎的自治体が主体的役割を果たし切るには、市町村の行財政基盤の強化が不可欠となります。行政基盤については、平成17年4月1日に施行された市町村の合併の特例等に関する法律、いわゆる合併新法に基づき、基盤整備が必要と考えます。これまで県は、市町村の自主的な合併を後押しするという立場にありましたが、基盤強化に向けた望ましい姿についてどのように考えているのか、お示し願います。

次に、権限移譲についてお伺いしますが、平成14年度から大船渡市、大東町において道路や県単独河川の改修事業、平成15年度から岩泉町、田野畑村において道路の維持・管理事業の権限を移譲し、財源と専門職員を市町村に移譲する一括移譲方式を進めてきました。さらに、平成17年4月に県事務の市町村への移譲指針を掲げ、629項目の業務を移譲できるとしました。これは、市町村中心の行政運営体へと変化を遂げる手法として評価できますが、受け入れ先となる自治体側の評価と体制はいかがなものでしょうか。移譲促進方法と移譲後のフォローアップについての方針をお伺いします。

次に、財政基盤の強化方法についてお伺いします。

自治体は、県同様に行財政改革を進め、簡素化やスリム化を図り成果を出していますが、国からの交付金等の削減により厳しさは増す一方であり、地方分権を柱とした財源の移譲も進まない状況にあります。これからさらに行おうとする権限移譲が財政基盤の強化につながるのでしょうか。県としてでき得る強化策についてお伺いします。

次に、広域振興圏の産業振興についてお伺いします。

今回示された産業振興の基本的な方向性は、地域の特徴をとらえたものとなっており、発展し得る可能性を含んだものになっていると思いますし、産業振興の視点として、産業の集積力を高める姿勢には共感いたします。

県北広域圏について見ますと、特色ある地域食材を活用した食料産業集積などの促進や体験型観光、森林資源、水産資源の高付加価値化、青森県南地域との連携強化による産業の振興となっております。しかしながら、具体の目標とプロセスが示されておらず、理解されにくいものと思います。特にも、県北の中山間地は、県央、県南からおくれをとっているのは事実であり、出荷額や所得から見れば明らかであります。そのような地域において、第1次産業を主体的に取り組み産業振興を図るには、生産作物の再編や農地の集約を図った上で法人化を図るなどの生産構造を変えたり、消費者から信頼を得られる安全への取り組みなど、明確な振興ビジョンと実行力が求められます。産業振興の視点に立った県北広域圏と沿岸広域圏の具体策をお示し願います。

次に、県財政についてお伺いします。

岩手日報紙上において、平成17年度の当初予算規模7、600億円台を平成19年以降に7、200億円台に縮小する方向で検討に入ったとの報道がありました。県では、行財政構造改革プログラムを実行中であり、プライマリーバランスも来年度に均衡がとれ、年度末には減少に転じることが予想されておりました。400億円の削減を行うとすれば、新たな行財政構造改革プログラムを作成し、新規大型事業の凍結延期やさらなる組織のスリム化と管理経費の削減、事務事業の見直しなどの歳出削減策をとり、北上川流域における自動車産業の関連企業の誘致などの歳入における即効性と継続性の高い事業の選択を進めていかなければなりません。交付税措置や出資法人等の経営状況にも大きな不安定要素を抱えており、県債や基金を繰り入れない限り7、200億円規模で済まない可能性も秘めております。行財政構造改革プログラムが終わる平成18年度の状況を見通した上で、今後どのように進めようとしているのか、お伺いします。

また、どの分野が削減対象となるのか、基本方針について知事にお伺いします。

次に、政策評価についてお伺いします。

本県では、平成13年度に政策評価システムを導入してから5年が経過しました。しっかりと施策や事業の評価をしながら県政運営に当たることは当然ですが、厳しい財政状況により予算が減少していく中にあって、これまでどおりの労力を評価にかけることはできないと思います。現在の政策評価の仕組みの完成度をどのようにとらえているのでしょうか。また、各部局の分を含めた政策評価の費用は幾らかかっているのでしょうか、お伺いします。

一般的に、制度論をすべて把握した上で評価することや県政全般にわたる評価は難しいわけですが、内部評価から外部評価に切りかえる必要があります。県では今年度、若年者の就業支援と高齢者の介護予防についての評価をNPO法人に委託をしておりますが、県のこれまで行ってきた内部評価の視点や評価方法、評価基準等とはどう異なるのでしょうか。また、外部評価を今後どのように進めていくのか、お伺いします。

次に、NPO法人についてお伺いします。

内閣府の調査によると、NPO法人認証数は年間5、000件ベースで増加傾向にありますが、解散したNPO法人も2001年3月から増加傾向にあり、この7月までに466団体に上りました。このうち、この1年で見ると、解散した団体は241団体であり、その増加率は認証件数の増加率を上回っております。県内NPO法人数は増加傾向にありますが、今後、財政的な行き詰まりや人材難等の理由から、活動の範囲が限られたり、解散、休止に追い込まれる法人が出てくるのではないかと懸念をしています。

また、現在活動している団体が抱えている問題で一番に挙げられるものは、活動資金の不足問題だと思います。資金不足に対応するため、県は、これまで公益信託いわてNPO基金を創設し、年間1、000万円規模の助成事業を行ってきたほか、収益事業を行うNPO法人に対して、当該事業が赤字の場合に法人県民税の均等割を設立後の3年間免除するなどの対策をとってきておりますが、制度の活用状況とその後の事業展開にどのように生かされているのか、お伺いします。

今後、県の年度予算がさらに400億円減少し、7、200億円ベースでいく場合、公共サービスの低下は免れません。その受け皿の一つとしてNPO法人があるとすれば、行政運営に必要とする団体の育成にも力を入れてまいらなければなりません。制度発足以来、収益性が乏しく、民間企業が進出しない分野の社会貢献活動を行うということがNPO法人の役割となっていることは事実であり、県は、これまで行政の過度な関与はNPOの本来の趣旨に反するという観点から直接的な支援は控えてきております。

しかしながら、今後は、公益性が高い分野や団体に支援を行うとともに、県央部に偏在しているNPO法人のバランスを考慮しながら県行政の一部を担えるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。

また、これまでのNPO法人をふやすことに視点を置いた施策から、協働事業を一層進め、より質の高いNPO法人へと変化をさせる施策が重要と考えますが、あわせてお伺いします。

次に、民間企業との提携事業についてお伺いします。

地方自治体の民間企業との連携事業化が進んでいます。伊藤忠商事は、平成16年4月に岐阜県を皮切りに、福井県、島根県、東大阪市、宮城県と提携を結び、中小・ベンチャー企業の支援や農産品の商品開発と普及、投資ファンドを設立しての資金的支援などを行っています。伊藤忠グループは約600社あり、その販売網の活用、国内外の先端技術の技術提供や共同開発をしながら中小・ベンチャー企業の支援、海外のファミリーマートでの観光情報の提供などの観光PR活動、農産物の商品開発と販売を行う新会社の共同設立など、総合商社の持つ機能をフルに活用できる動きとなっており、このような活動が加速していくものと考えます。海外向けの展開を見ても、北東北3県や宮城県との海外共同事務所の開設により情報収集や知名度の向上に努めていますが、その動きは緒についたばかりであります。県独自のこのような動きとあわせて、海外企業や国内企業へ強力な販売能力を持つ総合商社との業務連携は即効性が高い事業となり、販売やPR活動は、観光事業を含め、あらゆる展開へ進める可能性を含んでいくと思います。このような事例が出てきたことへの所感と今後の取り組みについて御見解をお伺いします。

次に、地上デジタル放送についてお伺いします。

本県でも、ことし12月からNHKが、来年10月までには民放各局が地上デジタル放送を開始し、2011年7月には現在のアナログ放送がデジタル放送へと完全移行します。地上デジタル放送の中継局の設備投資には全体で1兆2、000億円かかるという試算が出ておりますが、NHKでは30%程度、民放キー局でも50%程度の整備率であると聞いております。一方、デジタル放送設備投資額は、民放1社当たり40から50億円程度かかると聞いております。いよいよ来年から県内放送局がそろってデジタル放送を開始するわけですが、県内の難視聴解消に向けた状況はどのようになっているのでしょうか。

地上放送デジタル化の整備については、現状のままでは、山間部やビルの谷間などの電波が届きにくい地域においてスムーズな移行を実現するには困難な状況にあります。そこで、総務大臣の諮問機関である情報通信審議会では、条件不利地域における難視聴対策の一つとしてインターネットプロトコル――IP技術を活用した地上デジタル放送の補完的伝送手段の検証について答申をしています。この方法で実施する場合、光ファイバー網の整備は必要不可欠となります。総務省では、来年度から過疎地域などにブロードバンド通信を普及させるための新たな支援策として、光ファイバーやデジタル加入者線の整備を行う民間事業者が無利子融資を受けられる制度や自治体を支援する交付金制度を創設し、2010年までにブロードバンド空白地域ゼロを目指すとしておりますが、地上デジタル放送の難視聴地域解消の一環として、県としても光ファイバーの活用を推進する方策が必要と考えますが、御所見をお伺いします。

次に、高校再編についてお伺いします。

教育委員会では、7月19日に高校新整備後期計画の成案を公表しました。この再調整案について、おおむね理解を得られたとのコメントでありましたが、伊保内高校、浄法寺高校、大迫高校から来年度からの募集人員を減らさぬよう議会に請願が出ております。この3校は小規模校に当たるわけですが、小規模校の取り扱いを、町村側は計画が策定された後の来年度から適用だと理解しており、今春の実績を適用されているという認識にはなかったようであります。このような基本的な認識のずれがなぜ起こってしまったのでしょうか、お伺いします。

また、8月30日には胆沢町も入り、教育長要望と同時に知事要望を行っておりますが、町村側から、現在特色ある取り組みをしている最中でもあり、その経過を見てほしいとの意見がございました。それに対して知事は、卒業見込み者がこれから一段と減っていく中にあって、いつからであれば学級減に理解を示せるのか、前から議論してきているはずなのに代案を示して協議しなかったのではないか、サマーレビューも終わり、予算的には難しいとの見解を示されました。私も、代案を出しながら教育委員会と協議をし、ラストチャンスをつかむべきと自治体側や意見交換会の場で話してきましたが、その後地元から、真剣に聞いてもらえる環境になかったとの声が聞こえてきます。果たして代案に関する話は一切なかったのでしょうか。

本来、教育環境の向上を図る立場にある教育委員会は、学校や自治体側と高校教育の学習環境整備に向け改善を図るなどの相互の取り組みを果たす義務があります。しかし、再編案が検討され始めてから統合は既定路線と位置づけられ、応募がふえる対策をとってこなかったのではないでしょうか。高校再編計画が検討されてから今日まで、各高校の魅力を高めるためにどのような活動や協議をしてきたのか、お伺いします。

二戸地方振興局管内で見れば、福岡高校は広域の進学校と位置づけられる高校でありますが、再編によって入学者が多くなり、学力や進学率の低下が予想されます。再編の目的の一つである学力や進学率の向上を図るためには、福岡高校の定員を見直し、県北地域のよりよい教育環境へと結びつけ、人材育成をしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

また、県議会に提出された請願が可決された場合、その意義をどのようにとらえ、10月中旬を目途とする教育委員会議の場で決定していくのか、お伺いします。

次に、ウニのつくり育てる漁業の振興についてお伺いします。

本県のつくり育てる漁業において、ウニは重要な対象種となっております。しかし、社団法人栽培漁業協会が生産し放流されるウニ種苗は近年減少傾向にあり、過去最大の平成8年度と比較すると、平成16年度実績は363万個と半減しています。これは、漁協の財務状況が厳しさを増していることに加え、ウニの天然発生が良好であったことから、特に県央、県南での需要が減少したと聞いております。一方で、ウニに対する依存度が高い県北地域では、引き続き種苗の大量放流を継続し力を入れており、評価の高い高品質のウニを安定的に供給するため、関係者が一丸となって生産から販売までの取り組みを行ってきたところであります。

そこで、ウニの生産量を維持増大させるためには、えさとなる海藻の安定的な確保が必要となると考えられますが、県北地域は、その自然条件が県南と異なり、海中林などによる対策がなかなか困難な状況にもございます。それに対して県はどのような対策をとることができると考えているのか、お伺いします。

また、消費者のニーズに沿って、ウニ産地としての評価をさらに高めるためには、どのような視点での取り組みが必要と考えているのか、お伺いします。

次に、密漁対策などについてお伺いします。

先ごろ、北海道や青森県の人間で組織されたアワビ密漁グループが県警に摘発されました。漁業関係者の間では函館グループと呼ばれ、その存在がうわさされていた一団であり、密漁した約3、600個のアワビは、平成に入って最大数量とのことでございます。このグループは全員が定職を持たず、密漁に使用したボートや潜水用具などから見ても密漁のプロ集団と見られ、再三にわたり本県沿岸に侵入していたことと思います。この摘発に当たった県警に対しては漁業関係者から称賛の声が上がっている一方、どれだけの密漁が行われているのかわからないことへの不安の声が多く聞かれます。

そこでお伺いしますが、取締機関が努力を重ねて摘発しても、その罰則は6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金と極めて軽いため、法による抑止力が乏しく、再犯につながっているのではないでしょうか。今回の事件を契機に、法の厳罰化に向け本腰を入れなければならないと考えますが、県としての御所見やこれまでの厳罰化に向けた取り組み等についてお伺いします。

また、警察本部長にお伺いしますが、密漁の取り締まりについては、県警、海上保安部、漁業取締事務所、各漁協などそれぞれの機関が連携して当たっておられると思います。今回の事件報道に当たり、海上保安部などの協力を得て実施した密漁取り締まりの合同訓練の様子が全国ニュースにも放送されており、密漁者に対する牽制効果としては効果を発揮するものであると思いますが、訓練は定期的に実施をされているのでしょうか。それぞれの取締機関が十分な連携を保ってこそ今回のような摘発につながるのだと思いますが、その連携や活動、摘発実績等についてお伺いします。

以上を申し上げまして私の一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)

〇知事(増田寛也君)

工藤大輔議員の御質問にお答え申し上げます。

まず、北東北のグランドデザインについてのお尋ねでございます。これまで、北東北3県連携の取り組み、着実に実績を積み上げてきているところでございますが、内容を見ますと、どちらかというと、できるもの、あるいはやりやすいものを中心に実施してきてございまして、調整が困難な分野へは十分踏み込んでこなかったというのも事実でございます。

今後、フルセット主義からの脱却や経済のグローバル化に的確に対応するような広域圏域としての地域経営を展開していくことが求められておりますので、これまでよりもさらに一歩踏み込んだ段階にステップアップしていくことが必要、このように考えております。

今回のグランドデザインの中で、共同インセンティブによる企業誘致、それから、北東北空港港湾ビジョンの策定といったようなものを取り組みの例として掲げておりますが、これは、こうした意味で、連携することが非常に困難とされてきた分野における今後の連携課題として提案されておりまして、これからの展開方向を指し示すものと理解しております。

行政としての共通認識を他の2県とも培った上で、県民の皆さん方の理解もいただきながら調整を図って具体化していきたい。そのことが、将来の社会資本整備や産業振興に関して、重点化・集中化が図られまして、限りある財源の効率的・効果的な運用が可能となるなど、本県の振興に確実につながっていく、このように考えております。

次に、北東北シンクタンクの設立についてのお尋ねでございますが、今回の提案でございますけれども、これは、広域行政戦略構想の策定を進めるには、相当の検討時間を要するという認識で、そのためには恒常的な組織で対応する必要がある、こういうことで今回提案されたものと考えております。

まず、北東北3県連携による広域行政戦略構想の策定を進める必要性とか緊急性について検討を行う必要がある、このように考えておりまして、今お話ございますようなシンクタンクの構想などの具体的な組織体制については、その検討状況を踏まえた上で、その後に議論すべきものと認識しております。

したがいまして、まず、3県知事の合意事項の進捗状況の管理等というものがございますが、そこにつきましては、私たち3県知事みずからが、北東北広域政策推進会議を主導しながら、しっかりと実施していく考えでございます。

それから、具体の連携事業の進め方でございます。特に数値目標等の必要性について、今、議員から御指摘ございました。この御指摘については、大変重要な視点であると考えております。

一方で、グランドデザインにおきまして、今回具体的な数値等を仮に盛り込んだとしますと、あらかじめ各県ごとの総合計画との調整ということが必要になってまいりますので、むしろ将来の方向性について、現状に制約される可能性が高まる、そういう懸念も一方ではございます。

そこで、今回のこのグランドデザインは、まず、連携の必要性や今後の地域経営の方向性といった基本的なスタンスを提示する、いわばガイドラインとしての性格を有するものとして策定したところでございます。

御提言ございました成果目標となる数値や期限、施策の効果等の公表につきましては、今後、サミットの中の合意事項を具体化していくプロセスの中で極力明示をしていきたい、それから、成果の検証についても明らかにするように取り組んでいく考えでございます。

道州制の取り組みについてでございますが、これは国の方で、地方制度調査会などで今議論が進められているわけでございまして、私も、我が国の地方行政は、将来、市町村が住民の生活に直接かかわる事務を行う、そういう基礎的な自治体の役割を果たしていただくと同時に、その範囲を越えた広域的な事務につきましては広域的な自治体が担っていく、いわゆる補完性の原理に基づいた新しい制度に改革されていくべきもの、このように認識しております。

この場合、そのそれぞれの役割分担につきましては、十分な住民の議論も踏まえて、よく検討することが重要でございますし、その上で、広域自治体につきましては、その圏域で経済的な自立が図られるように、相当規模の枠組みが必要になるもの、このように考えております。

一方で、広域連携というものは、北東北3県連携という先駆的な実績を契機に、各県でさらに多様な枠組みによる広域連携をさらに展開してしかるべきと考えております。

こうした広域連携の実績を積み重ねることは、今後、仮にいかなる枠組みや仕組みを持った広域自治制度が制度として導入されようとも、行政や民間における柔軟な対応を可能にするものと考えているところでございます。

次に、振興局の再編についてでありますが、県南の広域振興局を先行する、このことについてまずお尋ねがございました。

これは、県南地域が、市町村合併が進展して、花巻市、北上市、奥州市、そして一関市と人口10万人前後の都市が中心となりまして、住民に身近な行政サービスを総合的に提供できる基盤がまさに整いつつある、こういう状況がございます。

それから、産業で見ますと、電気・機械関連産業や自動車産業を中心にして、我が県だけでなくて、国内有数の工業集積地域を目指すことができる、そうした産業集積が進んでいる、農業でも競争力がある、こういった状況がございます。

こうした特性を踏まえて、市町村の機能強化に向けた取り組み、産業振興の一層の強化に向けた取り組み、こういうことで、早期に成果を上げて、この地域の成果を他の圏域にも波及させていきたいということで、平成18年度、すなわち来年度から、広域振興局体制への移行を開始しよう、こういうことでございます。

この広域振興局の具体的な機能と局長の執行権についてでございますが、本庁との業務の二重性を解消して業務の完結性を向上させる、これが基本の方針でございます。

具体的な機能としては、市町村合併や権限移譲への支援機能、それから、産業振興に対応したものづくり支援、農林水産物のブランド化・販売戦略等の本庁機能、これを広域振興局に移管して、その上で機能を強化していきたいと考えています。

また、広域振興局長の権限について申し上げますと、局長を本庁の部長級以上に格付いたします。そして、新規事業ですが、政策形成プロジェクトの提案権限を付与したり、圏域に関する予算原案の編成権限、広域振興局内の組織の編成権限など、局長が圏域の地域経営を推進するために、必要な権限を付与することを今考えております。

それから、今後の市町村の望ましい姿ということですが、これは、第27次地方制度調査会での今後の地方自治制度のあり方に関する答申というものが平成15年11月に出ておりまして、これが一つの参考になると思っております。

答申では、今後の我が国における行政は、基礎自治体優先の原則をこれまで以上に実現していくことの必要性が示されているところでございまして、住民に最も身近な総合的な行政主体として、少なくとも、福祉、教育、まちづくりなど、住民に身近な事務については、原則として基礎自治体で処理できる体制を構築する必要がある、このようにその中でされております。

本県でも、すべての市町村が、十分な権限と行財政基盤を有する自立できる基礎自治体となることが必要である、このように考えております。

このために、その有力な手段である合併につきましても、新しい法律に切りかわりましたが、その合併新法のもとで構想を策定して、それに基づいてさらに推進したい、このように考えております。

最後に、県財政についてでございまして、予算規模7、200億円ということについてのお尋ねがございました。

予算規模の7、200億円台ということでありますが、これは、現在行っております基金の取り崩し、それから借換債の発行、こうしたものは特別な財源確保対策でありまして、いわば財源を確保するためにいろいろとやりくりを講じている、こういうことでございます。

このようなやりくりなどの特別な財源確保対策に依存しない、持続可能な財政構造に持っていく必要があることから、あのように述べたものでございまして、現在の行財政構造改革プログラムは、平成18年度までの期間となっておりますが、ポスト行革プログラムにおきまして、おおむね平成22年度を目標に、段階的に予算規模の縮減に取り組んでいく必要がある、このように認識しているところでございます。

なお、こうした予算規模の見直しにつきましては、まず、今後の中期の財政見通しが基礎にないとできないわけでございますが、ここ数年取り組まれております三位一体改革の影響などによりまして、毎年度、地方財政対策の内容が見直されております。したがって,平成19年度以降の財政見通しを今の時点で正確に見通すのは困難な状況にあるわけでございますが、現時点での条件をもとにいたしまして、年内にも、平成19年度以降平成22年度までの試算を行いたい。これは粗々の試算になるわけでございますが、しかし、この試算を行って、これをベースにして、歳出構造の見直しと歳出削減策の検討を進めて、そして来年度、平成18年度中にポスト行革プログラムの策定作業に着手していきたい、このように考えております。

それから、削減対象分野についてのお尋ねもあわせてあったわけでございますが、この削減対象につきましては、これは、一切の聖域を設けることなく、さらなる削減策の検討を行う。そして、なお一層努力することによりまして財政構造の転換に取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。

その他のお尋ねにつきましては、関係部長から答弁させますので、御了承お願いいたします。

〇総合政策室長(相澤徹君)

振興局の再編についてお答え申し上げます。

本庁と広域振興局の将来的な職員の規模につきましては、今後の県から市町村への権限移譲などの状況も踏まえて検討してまいります。

その基本的な検討の方向といたしましては、本庁につきましては、広域振興局への大幅な権限の移譲を行い、全県的な企画調整業務、広域防災や危機管理など集中的な業務と対応が必要な業務、国や他県との調整業務などを担当することとし、組織についても、このような所管業務の重点化に伴い、着実にスリム化を推進してまいります。

広域振興局につきましては、市町村への権限移譲を進めるとともに、今後の重点課題となる産業振興などの取り組みを強化するための体制の充実、内部管理事務の集約化などにより、全体としては、組織の重点化や効率化を進めてまいる、こういう考え方で取り組んでまいりたいと思います。

県央広域圏における行政センターの配置についてでありますが、現在、盛岡地方振興局が盛岡広域生活圏における県行政を総合的に推進する役割を担っており、今回の見直しにおいても、この圏域につきましては区域の変更をしない方向で検討しているところでございまして、新たな行政センターの設置については、考えていないところでございます。

市町村に対する権限移譲についてでございますけれども、これまでの市町村との意見交換などを通じて、合併をした市などから、行政サービスの質を上げていく観点から権限移譲は重要、こういう認識が出されているところでございます。

一方、市町村においては、事務事業の見直しや人件費の削減などの行財政改革を進めている、こういう状況がございまして、新たな財政負担が発生するようなことがないようにといった要望が出されているところでございます。

したがいまして、権限移譲を進めるに当たりましては、市町村との共通理解を基本に、財源や人材をセットにするなど、工夫をしながら、地域の実情に応じた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

また、振興局において権限移譲に係る推進支援チーム等を設置して、業務マニュアルの作成、研修の実施などを進めるほか、権限移譲後の定期的なフォローアップにも取り組んでまいりたい、このように考えております。

市町村の財政基盤の強化についてでございますけれども、権限移譲に当たりましては、その事務を処理するために必要な経費の財源について、地方財政法に基づき措置をしているところでございますが、必要経費を措置するということでございまして、直接財政基盤の強化につながるものではございません。

したがって、市町村財政基盤の強化につきましては、市町村総合補助金や自治振興基金による市町村事業への支援、合併市町村自立支援交付金による合併市町村への支援などによって市町村の取り組みを支援してまいりたい、このように考えております。

県北圏域と沿岸圏域の産業振興の具体像についてでございますけれども、県北広域振興圏につきましては、農業生産法人の育成や園芸産地としての生産規模の確立、葉たばこなどからの作物転換の促進、雑穀、ヤマブドウなどの県北ならではの特産物の生産拡大などを推進していく考えでございます。

さらに、そのような素材を活用して、高い付加価値を生み出すため、特色ある食品産業の展開を重点的に進めながら、食を核にした産業振興に取り組んでまいりたい、このように考えております。

沿岸広域振興圏につきましては、多様な森林資源の整備・活用を進め、伐採から加工・販売までの一貫したシステムの強化を支援するほか、三陸の安全・安心な魚介類のブランド化や付加価値を高めるための加工の高度化などを支援してまいりたい、このように考えております。

こうした産業振興の基本方向につきましては、数値目標も含めた地域振興ビジョンを策定し、着実に取り組んでまいりたいと考えております。

次に、政策評価についてのお尋ねでございますけれども、政策評価の仕組みにつきましては、毎年度改善を図ってきたところでございますが、まだ進化の途上ということでございまして、県民から見て、よりわかりやすい評価への改善、県民の実感や地域の実情をより反映した評価への改善など、課題があると考えているところでございます。

また、限られた財源をより有効に活用するという観点から、施策や事業の緊急性・重要性をより重視し、徹底した施策の選択と集中が図られるような政策評価の仕組みを改善してまいりたいと考えております。

政策評価の費用についてでございますけれども、平成16年度の費用につきまして、総合政策室及び各部局の政策評価に要した人件費、事務費等について試算を行いましたけれども、約6、900万円というふうな試算を行っているところでございます。

今後、この業務量につきましては縮減を図っていく必要があると考えております。例えば、進捗がおくれている分野に絞って重点的に評価を行う、こういった形で効率的なやり方を工夫してまいりたい、このように考えております。

内部評価と外部評価についてでございますけれども、内部評価につきましては、指標の到達度や県民意識調査による県民満足度をもとに、施策の達成状況や課題を評価しているところであります。一方、外部評価は、県民へのアンケートや関係団体へのヒアリングを通じて、県民の実感を重視しながら、外部の目から施策の効果を評価する、こういうふうに考えております。

今後、内部評価、外部評価それぞれのよい点を生かしながら、政策立案の一層の向上に努めてまいりたいと考えております。

外部評価の進め方につきましては、今後、県内各地において外部評価の取り組みが活発に展開されるよう取り組んでまいりたいと考えております。具体的には、保健・福祉・医療、教育といった県民生活に身近な分野を中心にして外部評価を進める、あるいは各地域のNPO等の民間団体が連携して行う地域課題の解決や政策づくりに貢献するような外部評価の取り組みを支援してまいる、こういった視点で検討してまいりたいと考えております。

〇地域振興部長(山口和彦君)

NPO法人についてでございますが、NPO基金等の活用状況等についてでございます。平成16年度末の累積で、入門コース延べ84団体、展開コース延べ34団体、合計で延べ118団体に対しまして3、946万円の活動支援を行っております。

それから、県税の課税免除の状況についてでございます。法人県民税につきましては、平成16年度実績で計114件、それから自動車税については5件、自動車取得税については1件を免除しているところでございます。

これらの制度を活用した団体の中には、住民と行政が一体となって地域の公園の再整備に取り組んだことがきっかけとなり、新たなNPO法人の設立に結びついた団体や、活動分野を拡大し他のNPOの支援を行うようになった法人も見られるなど、活動の立ち上げや新たな事業の展開を支援する制度として定着してきているものと考えております。

次に、NPOへの支援と協働の推進についてでございます。

県では、これまでNPOの自主性・自立性を尊重しながら、対等なパートナーシップのもとで、県民の視点に立った新たな公共サービスを提供していくことが重要と考え、NPOとの協働を進めてきました。

具体的には、平成15年3月にNPOとの協働を進めるためのガイドラインを策定するとともに、平成15年度から3カ年間を集中支援期間として、NPOからの公募提案による協働事業を実施したほか、県や市町村との協働につきましては、環境や農業など各般の分野にわたり、平成16年度末の累計で176の協働事業を実施したところでございます。

また、NPO・県民・行政が地域の子育て支援や二酸化炭素の削減対策など、さまざまなテーマについてワークショップを行う県民との協働を考える会などを開催しておりまして、県内においては、協働が着実に定着してきているものと考えております。

さらに、今年11月には、NPOの活動現場に近い市町村との協働を促進する目的で、新たに市町村長などが協働への理解を深めるための市町村トップセミナーや協働事例報告会を開催することとしております。

平成18年4月に盛岡駅西口にオープンしますNPO活動交流センターは、NPOの運営力の向上や協働推進の拠点として、NPOを支援するための人材育成事業や協働推進事業などを充実することとしております。

今後においては、県内各地で協働事業が展開されるよう、NPOと行政との協働に加えて、企業や地域コミュニティーなど多様な主体の参加による協働を進め、これら協働事業を通じて、地域づくりや新しい公共の担い手となるNPOを積極的に育成していく考えでございます。

次に、地上デジタル放送についてでございます。

県内の難視聴解消に向けた状況についてでございますが、現在、総務省と放送事業者で組織しております全国地上デジタル放送推進協議会では、年内には可能な限りすべての中継局ロードマップ――ロードマップというのは年次の整備計画ですが――を公開することにしております。そういうことで、今年度内には公開をする方向で作業しているところでございます。

一方、県では本年7月に、放送事業者、施設整備事業者等で組織した岩手県地上デジタル放送普及検討ワーキングにおきまして、共同受信施設やCATVなど、放送を受信・再送信している既存のインフラの活用方策を検討するため、手始めとして、辺地型の共同受信施設の実態調査を進めているところでございます。

今後は、国の作業と連動して、年内に公表される中継局ロードマップに基づき、県内の受信エリアの特定と想定される受信対策のパターンについて、可能な限り年度内をめどにまとめ、必要な対策については、国、放送事業者等に求めていくことにしております。

次に、難視聴対策としての光ファイバーの活用についてのお尋ねでございます。

7月29日に情報通信審議会から出された第2次中間答申では、条件不利地域における難視聴解消対策の一つとして、IP伝送の技術的課題、運用上の問題点等を早急に検証することが盛り込まれております。

また、自治体等が保有する光ファイバーを放送の伝送路として利用し、中継局の整備負担を軽減する方法についても検証することとしております。

いずれの場合も、地上デジタル放送の特徴であります放送と通信の融合を推進するとともに、短期的には、中継局整備を補完する手段として、光ファイバーの活用可能性が注目されたものと考えております。

県としましても、本県の条件不利地域におけるブロードバンド環境整備を促進する観点から、国のブロードバンド施策とも連動しまして、早急に市町村、通信事業者等と検討を進める考えでございます。

〇商工労働観光部長(酒井俊巳君)

総合商社等との業務連携に関する所感と今後の取り組みについてのお尋ねでございます。

総合商社などが地方の中小企業、あるいは地方公共団体を支援するということで、そういう総合商社の新たなマーケットとして、地方の中小企業とか行政を対象とした動きというものは、活発化していると認識いたしております。

こういった商社等の民間企業の豊富なネットワーク、あるいは情報、資金、人材などを活用するということは、中小企業の振興にとっても大変有効だと考えております。

本県におきましては、他県の事例のような協定締結まではまだ至ってはおりませんが、例えば、県が実施しております大学等の研究シーズを活用して事業化を進める資金の助成制度、こういったものに大手商社の現役社員の方を目ききの委員ということで任命いたしたりしておりますし、また、民間の金融機関との連携によります商談会、これはビジネスマッチングを支援するための商談会でございますが、その場にも商社関係者に御参加いただいている、こういった取り組みも行っているところでございます。

それから、具体の総合商社との連携についても、既に商社を訪問して調査等も行っているところでございますが、今後とも、こうした商社を含めた民間企業との連携に積極的に取り組みまして、本県の中小企業振興に努めてまいりたいと考えております。

〇農林水産部長(今泉敏朗君)

ウニのつくり育てる漁業の振興についてのお尋ねについてでありますが、海中林等の対策が困難な県北地域の餌料対策としては、漁業権漁場で養殖されています昆布の活用に向けた取り組みを検討していくことが必要と考えておりますが、当面の対策といたしましては、県北地区でワカメ・昆布の加工時に発生する未利用部位の活用が有効と考えており、久慈管内の漁協や市町村で構成された久慈地域未利用加工コンブ等有効利用協議会の協議の場で、餌料としての広域的な有効利用が、さらに拡大するよう支援してまいりたいと考えております。

また、産地の評価を高めるための視点でございますが、ウニ産地の評価を高めていくためには、やっぱり衛生管理レベルの向上に加え、市場ニーズの多い休日販売に合わせた口開け、安定供給のための漁協施設での蓄養など、サービスの質をさらに高める新たな取り組みを進めていくことが必要と考えております。

こうした取り組みと並行して、今年度新たに町民参加により大きな成果を上げましたたねいちウニまつりなどウニの認知度を高める行動も不可欠であると考えており、このような、生産から流通・加工、観光までの総合的な取り組みを通してウニ産地としての評価が高まっていくものと考えております。

次に、密漁対策に関連して、法の厳罰化に向けたお尋ねについてでございます。

本県のアワビ資源は、漁業者によるアワビ種苗の放流等により維持されているものであり、密漁の横行は、経済的な損失はもとより、栽培漁業の推進に対する漁業者の意欲をそぐものとなります。また、議員御指摘のとおり、組織的なグループによる密漁の被害額の大きさに対し、犯した罪に対する法の罰則が軽いことから、密漁が後を絶たない一因となっているものと認識しております。

現在、こうした密漁は、県の漁業調整規則により取り締まりを行っているわけでありますが、その中に定める罰則が漁業法により上限を抑えられているというようなこともございまして、これまで県は、平成15年度以降、国に対し、漁業法を改正し、罰則の上限を引き上げるよう要望してきております。今後におきましても、引き続き業界団体、さらには北海道、東北の関係各県とも連携して、粘り強く国に要望活動を行ってまいりたいと考えております。

〇教育長(照井崇君)

高校再編に関し、まず、小規模校の学級数の取り扱いについてですが、このたびの後期計画の策定に当たって、各地における御意見を聞く会などにおいて、地元の高校に入学したいので、地元の高校を存続してほしいという御意見がある一方で、地元以外の希望する高校に入学したい、そのために、志願者の多い高校の定員を十分に確保してほしいという御意見もありました。そこで、これらいずれの希望をも満たすためには、小規模校を維持しつつも、定員を充足する見込みの薄い学校については、その学級数をブロック内――通学区域内でございますが――の他校で有効に活用する方がブロック全体のニーズにおこたえすることになると考え、去る6月10日に公表した再調整案においては、後期計画策定時及びそれ以後において、募集定員に対して1学級相当程度の欠員を生じている場合には、原則として翌年度に学級減を行うものとするとしたところでございます。

この再調整案について1カ月にわたるパブリックコメントを実施しましたが、特に反対意見は寄せられず、また、各地から学級減の取り扱いについての問い合わせや照会がございましたが、それに対して県教育委員会の考え方を説明したところ、特に異論もなかったこと、さらに、6月県議会における御審議の経過などを踏まえ、おおむね県民の皆様方からは一定の御理解をいただけたものと受けとめ、去る7月19日に後期計画を策定したところでございます。

そこで、この計画に基づき、現在の八つのブロックを基本とし、来年3月の中学校卒業予定者の状況、これまでの高校進学者の志望動向や各高校の定員充足状況等を踏まえ、さらには、受験生が早期に進路を決定し、また、中学校においても円滑に進路指導ができるよう、平成18年度の募集学級予定数について、去る8月3日に公表したところでございます。

県教育委員会としては、このように、今年度の入学実績のみで来年度の募集学級予定数を設定したものではなく、来年度の中学校卒業予定者数の動向なども十分に考慮しながら進めているものであります。

地域における御意見を聞く会や地元教育委員会との意見交換などにおいては、今後の学校や学科の廃止の考え方はもとより、学級数の取り扱いの考え方についても説明し、意見交換を行ったところでありますが、議論がもっぱら統合の是非や、統合するとすればその時期、通学の足の確保などをどうするかなどに集中したことから、学級数の取り扱いに関しては十分に関心が集まらなかったのではないかと推察しています。

次に、地元からの対策や高校の魅力を高めるための県の活動についてでありますが、今年度に入りまして、地域の皆様の御理解をいただいて後期計画を早期に策定するためには、直接現地に赴いて、保護者を初め、地域の皆様方から改めて直接御意見を伺うことがまず何よりも第一と考え、積極的に各地に出向き、市町村長、市町村教育長、中学校、高校のPTAや同窓会などの関係者、さらには地元商工業者の方々などと率直な意見交換に努めたところでございます。そこでいただいた御意見については、6月に公表した再調整案にできるだけ生かしたところでございます。しかし、生徒確保に向けての観点からの具体的な御提案については伺えなかったところでございます。

また、各高校においては、地域の方々の御支援、御協力をいただきながら、それぞれ魅力ある学校づくりに努めているところですが、県教育委員会といたしましても、夢と活力あふれる学校づくり支援事業や教科指導、特色ある部活動などに指導実績のある教員の配置などにより、こうした各高校の取り組みを支援しているところでございます。

例えば、夢と活力あふれる学校づくり支援事業においては、伊保内高校における地域の子供やお年寄りを対象としたふれあい読書会活動に資するための文学館訪問などの活動、浄法寺高校における漆塗り体験活動を通じて郷土への愛着と豊かな人間性の育成を目指す活動、大迫高校における将来の地域づくりを担う人材の育成を目的とした英語力アップ事業や地域理解事業活動などの取り組みを支援しているところでございます。

今後とも地域の皆様の御意見を十分にお伺いし、その御支援、御協力をいただきながら各学校の魅力づくりに努めてまいりたいと考えております。

次に、福岡高校のあり方についてですが、福岡高校は、大学等への進学希望者が多く、そうした生徒の進路実現を図るためには、とりわけ学力を向上させるコース別学習などの進学指導体制のより一層の充実が必要と考えております。そのためには、生徒がお互い切磋琢磨し、その能力を十分伸長することができるよう、また、教員の配置数の観点からも、1学年4学級以上の学校規模を確保して、必要な教員を適切に配置し、多くのコースや科目を設置しながら、生徒一人一人の進路希望に応じたきめ細かな進学指導体制を確立していきたいと考えております。

次に、県議会に提出された請願についてですが、今後におけるブロックごとの生徒数の減少を踏まえ、一定の志願者がいる限り学校を存続する方途を残す一方、学級数は生徒のニーズに応じて配置するという考え方については、これまで県民の皆様方にさまざまな機会を通じて説明し、県民の皆様方からはおおむね一定の御理解をいただいているものと考えており、県議会におかれましても、この考え方については御理解いただけるものと信じております。

〇警察本部長(山内正和君)

密漁対策などに関する取締機関との連携や活動、摘発実績などについてお答えいたします。

まず、密漁取り締まりの合同訓練でございますが、この訓練は、県漁業取締事務所の主催により、海上保安部、漁協、警察本部及び沿岸警察署などが参加して毎年1回実施しております。昨年の訓練においては、警察からヘリコプター、警備船及びパトカーを出動させ、より実戦的な訓練を行うなど、年々その練度は上がっているものと考えております。

次に、それぞれの取締機関との連携や活動についてですが、農林水産部、漁業取締事務所の開催する会議や、その他各種会合においてより具体的な情報交換に努めているほか、さきに述べた合同訓練の実施や、沿岸警察署においては、漁業取締事務所、海上保安部、漁協等との密接な連携のもとに警戒並びに取締活動を推進しているところでございます。

最後に、密漁事案の摘発実績でございますが、本年9月現在における検挙状況は16件18名であり、既に昨年1年間の件数と同数となっております。最近では、議員御指摘の釜石市における組織的なアワビ大量密漁事件、また、密漁事件としての計上はしておりませんが、暴力団組員などによる大船渡市の漁業施設におけるアワビ大量窃盗事件についても検挙しているところでございます。

県警察といたしましては、最近のこれら事件を踏まえまして、関係機関・団体などとの連携をより強化するとともに、北海道警察、隣接県警察との連携にも配意しながら、徹底した警戒並びに取締活動に努めてまいりたいと考えているところでございます。

〇20番(工藤大輔君)

答弁ありがとうございました。

北東北グランドデザインと、また、何点かにわたる再質問をさせてもらいます。

知事は、このグランドデザインについて、今後は数値目標を設定しながらと、これは将来、今後事業が進んでいった経過を踏まえてということであると思いますが、私は、これを確実に進めていくためには、そういった数値目標等がなければ、県民がどのような生活になっていくのか、どのような地域になっていくのかということがはっきりわからない、そういったことがあると思いますので、そういった分野について実行していくように、その結果が大きな事業効果が出てくるんだというふうに考えますので、その点につきましては要望したいと思います。

また、これは道州制なんですが、国から制度ができた場合、どのような対応でもとれるようにということでこのような取り組みをされているようですが、先般、新聞報道によりますと、地方制度調査会では、答申で、国と地方の協議の場の制度化を11月に盛り込む方針を固めたというふうな報道がございました。これが実現した場合、国と地方は確実に協議をしながら、また意見を言い合いながら政策へ結びつけられる体制により近づくのではないかというふうに思います。その場合に、道州制がいいのかどうかも含めてなんですけれども、地方の考えということはより明確に示す必要があると思いますが、現段階で決まっていないからといって、どのような対応でもとれるようにという表現よりも、私は、地方の立場として、こうあるべきだということの方針は示すべきだと考えます。これについては御答弁を願いたいと思います。

続きまして、地方振興局の再編の関係についてなんですが、私は、県南振興局が来年度からスタートしたいということに対しまして、緊急性についての質問をしたところでございます。10万都市や、また、産業集積等の体制が整ってきたということもあって期待ができるということも含めてやりたい旨と思いますが、私は、そこに緊急性がなければ、県南振興局においてなぜ県南からなのか、なぜ同時進行ができないのかというような議論になってしまうと思います。例えば、少子・高齢化が進む中にあって、県の今後の財政的な見通しだとか、また、県民の純生産等の割合がこうなっていく、そうなれば、少子・高齢化に対して対応できないんだという中身だとか、いろいろ話すべきものがあるのではないかと思います。緊急性等が示されなければ、私は、同時進行でもいいという県南の方々の考えに同調できるわけでございますが、なぜ来年からかという、その緊急性について改めてお伺いしたいと思います。

また、市町村合併、新法の関係なんですけれども、これは、先ほど渡辺幸貫議員の質問に対する答弁の中でも、県北の方では町村の力に差があり、合併を一段と進めなければならないという答弁もございました。これは、今回、新法というものの中で勧告というケースも発生してくると思いますが、県として、その勧告についてどのようにとらえ、実行するのかしないのかお伺いしたいと思います。

また、そういった場合に、人口のみを基準とするのか、また、財政を含めてのそれぞれの市町村の自治体の力の関係を見ながら勧告や、また、合併すべきという方向に導くのか、あわせてお伺いしたいと思います。

次に、広域振興圏の産業振興についてということで、県北と沿岸の方向性を示していただきました。県北、沿岸は、生産体制、また、仕事に従事する方の関連性が非常に似ている地域だと思います。そういった中で、第1次産業の振興策をメーンにうたっているところもあるわけですが、果たしてこの第1次産業の施策が力強く展開できるかどうか、その実現性に疑問を覚えるところもございます。といいますのも、現在においても第1次産業に関する対策はとってもらっているところですが、実際先が見えなかったり、将来不安の多い現状があると思います。そういった中でなおかつ第1次産業といった場合に、どういったものが具体策としてあるのか、こうしていくんだというものの方針をより明確に示してもらわなければ、恐らく県北の住民は、また、沿岸の住民も納得できないと思います。また、これらの方策を農林水産部の方とすり合わせはしているのでしょうか、これについてあわせてお伺いします。

次に、NPO関係なんですけれども、振興していくということで先ほどの答弁どおりだと思いますが、実際に2年後、県財政が大きく減った場合に、NPOが求められるニーズというものが非常に大きくなると思います。県内の状況を見れば、盛岡近辺にはNPO数が多いと思います。しかし、来年から、先ほど言った県南振興局、広域振興圏だとか、その辺も含めてNPOの体制が十分にとれているのかどうか。質、量ともにしっかりとした体質になっているのかといえば、私は疑問に思うところがございます。再来年からもしそうなった場合、私は、対策を今からしっかりとり、必要なNPO、広域的に必要なものは育てるという観点もさらに必要だと思いますが、再度踏み込んだ答弁があれば示してもらいたいと思います。

次に、高校再編についてお伺いしたいと思います。

説明を先ほど聞いたところだったんですが、私は、町村と教育委員会の方との認識がやはり合っていなかったのではないかというふうに思います。説明が不十分だったと私は言わざるを得ないのは、その他の議論に集中してしまって学級数についての議論が少なかったという答弁もございますが、そこをしっかり示した上、また、来年度からこうなりますよということを言った上でちゃんと協議に入っていたのかどうか。理解をさせられなかったからこのような現状になっているのではないかと思い、これを来年から早急に進めるということは、私はやはり拙速であり、そして、これから教育委員会と市町村との関係を考えれば、やはりもう一度検討しながら、協調し合いながら地域の教育を進めていく必要があると思います。再考する考えがないのか、改めてお伺いします。

また、志願者の多い高校を希望者が多いからふやすということは、果たしてそれで教育力が高まるかということには大きな疑問を持っています。地域の学校、特にも進学校と呼ばれる学校のレベルを下げるわけにはまいりませんし、さらに事業を投入してさらに高めていかなければならないんですが、今聞いた答弁は、やはり一般的な答弁にすぎないという感を持っています。二戸広域全体で考えるといった場合に、もう少し二戸広域圏の中での協議もあってしかるべきと思いますが、私は、再度この辺につきましても検討をしてもらうよう、これは要望したいと思います。

次に、ウニを育てる環境についてなんですけれども、農林水産部長にお伺いします。

県の計画どおり生産が進んでいるかといえば、実際に進んでいないのが現状です。それはなぜかといえば、毎年その時期に応じてえさが足りない漁協があったり足りている漁協があったり、いろいろなケースが発生するわけなんですが、総体的に足りないというのが実態ではないでしょうか。実際、種市町の状況を見れば、今年度、野田、普代等からワカメ、昆布の残渣を無料でもらってきて給餌したわけなんですが、11組合中四つの組合しか実際に実行されていない。その他の漁協は足りないというのが現状であると思います。これでは県の生産目標も当然達成することができませんし、品質のよいウニ、海産物等を安定供給するということも困難だと思います。ですから、県北と県南との状況は明らかに違うわけでございますから、その地域でしっかりとえさまで生産できる体制をとらなければ生産拡大につながらない。ひいては漁民の所得向上につながっていかないと考えますので、この対策をしっかりとってもらいたいと思います。

最後に、密漁対策についてなんですが、これも農林水産部長ですね、平成15年度から罰則を厳罰化に向けて国の方へ要望しているという答弁でございますが、実際は何も動いていない、変わっていないというのが現状だと思います。これはこれで進めなければなりませんが、もう一つやらなければならないのは、対策本部等をしっかりと例えば設置をするなどして、各機関と協議をした対策というものを明確に示す必要があると思います。厳罰化がなかなか進まないとなれば、その抑止力を高めるには、そういった対策本部を設置し、しっかりと取り組んでいますよという強い姿勢も明確に示す必要があると思いますが、これについては御答弁を願います。

〇知事(増田寛也君)

御質問について何点かお答え申し上げます。

まず、道州制について、国と地方の協議の場というのが地方制度調査会の検討の中で今後具体化される一つの項目として挙がっているようでございます。今後よくフォローしておきたいと思うんですが、そういうことができれば我々にとりましても望ましいことである、このように考えているわけです。今そうしたことも含めて道州制についていろいろな議論があって、これについて私どもは、全国知事会の中で特別委員会というこれを検討する場がございます。その中に岩手県も入っていろいろ議論していますが、そうした場を通じて、これは制度論でございますので、国にいろいろ御意見を申し上げております。この道州制について、これはやっぱり国の権限が、国の形がどういうふうに変わるのかということが大前提でありまして、国の形がより強化されるようなことであってはいけませんし、国の権限をより地方に動かしていくような形での道州制となるようにさまざまな意見を国の方に申し上げておりますけれども、そういう中で、今後も地方の立場を示していきたい、こういうふうに考えております。

それから、県南の広域振興局を先行させる理由について、特に緊急性というお話があったんですが、私が先ほど申し上げました幾つかの理由がございますけれども、それ自体が非常に緊急性が高い、こういうふうに思っています。すなわち市町村が、大体あそこは基礎自治体の形として4市ができ上がりました。一関市で幾つかその合併に入らなかったところがありますけれども、しかし、大きな形が、枠組みができ上がりました。そういう条件が整ったわけでありますので、むしろここで、そういう条件が整ったところはちゅうちょすることなく広域振興局体制に移っていった方がいいだろうと。逆に、そういったことによって、より産業振興、自立にとって一番必要な産業振興も図られると思います。

県北、沿岸の方は、そういう基礎自治体が非常に基盤が整っているということにまだ少し力が不足している部分がありますので、そこは地方振興局がきめ細かく今の中で見ていく、それからもう少し条件が整うまでやはり見ていく必要がありますので、そこは段階的な編成の考え方があっていい、こういうふうに思っております。

それから合併について、例の合併新法の中で、今回勧告が盛り込まれまして、こうした条項をどういうふうに運用するか、これは今、有識者の皆さん方、それから市長会や町村会の代表の方が入って審議会を設けております。この中で今いろいろ御議論をいただいておりますので、全体として県で今検討している最中ですが、そこでの検討結果などを十分に踏まえた上で、どのようにこれを運用していくのかを考えていきたい、このように考えております。

そのほかの点については部長の方から答弁させます。

〇総合政策室長(相澤徹君)

産業振興についてお答えを申し上げたいと思います。

県北、沿岸につきまして、1次産業中心の地域ということで、今後の方向性についてでございますけれども、一つは、1次産業ということで、いろいろ生産基盤の整備を進めたりといったことはもちろん重要であるわけでありますが、今後大きく着眼をしていきたいといいますか、戦略的に考えていきたいのが、これまで1次、2次、3次、素材生産から加工、流通販売、そういったものがかなり縦割り的で分断をされているといった側面がやはりあったわけでございまして、ぜひそういうものを地域の中でトータルに、1次、2次、3次、つまり川上から――原材料から川下まで一貫して付加価値を上げていく、マーケットで勝負をしていく、そういう仕組みをぜひつくってまいりたい、こういうふうに今いろいろ議論をしておるところでございまして、農林水産部と商工労働観光部とプロジェクトチームをつくりまして、専門家も交えた形で今議論をしているところでございます。そういった枠組みの中で、県北、沿岸の1次産業も非常にいい展開にぜひ持っていきたいといいますか、力強さが生まれるようにしていきたい、こういうふうに現時点で検討しているところでございます。

〇地域振興部長(山口和彦君)

NPOにつきましてのお尋ねでございます。

NPOについては、県内は盛岡以外はNPOの体制がちょっと弱いんじゃないかという話でございます。実は、NPOにつきましては、先ほどお話ししましたように、自主、自立ということで、それがNPOの基本でございます。そういう意味で、やはり我々は、自主的な、あるいは自立的な活動について支援してきているわけなんですが、いずれその中間支援NPOというのが各地に立ち上がっておりまして、これは、盛岡だけではなくて、県南にもありますし沿岸にもありますし県北にもあります。そういう意味で、そこを中心にして自主的な活動を行っておりまして、それで充実していければと思っております。

それから、先ほどお話ししましたように、平成15年から3カ年間で、その集中期間で、その中では、平成15年に協働推進事業ということで、これは最初は県があらかじめテーマを設定しまして、それについてNPOさんを募集したわけなんですが、それを1年目にやりました。それから2年目は、こういうふうな事業であればできますよというのを逆にNPOから提案していただいたというようなことで、そういうようなやり方で、NPOが自分たちでできるような形で今進めております。そういう意味で、私らは、やはりNPOとは上下関係ではなくて、対等な立場のもとに、相互に尊重し合いながらやっていきたいということで、そういう意味で、対等な形でこれからも続けていきたい、協働していきたいと考えております。

〇農林水産部長(今泉敏朗君)

ウニの餌料の問題につきましては、議員の御指摘をしっかり受けとめて、いずれ過不足なくというか、きちんと回っていくような仕組みの構築に、今後も、先ほど答弁で申し上げました利用協議会の場なども活用しながら努めてまいります。

それから、密漁対策の関係でございますが、現在も岩手、宮城、青森3県の関係機関で構成するアワビ等密漁撲滅連絡協議会といったものをつくりまして、毎年定期的に会合をしながら、意見交換をすると同時に、そういった会議をやっていますよということを外部に発信しながら、一つの抑止効果ということもねらっているところであります。

しかし、例えば、御提言のありました対策本部の設置等も含めて、さらにもっと効果的な抑止力というか、抑止効果をねらったデモンストレーションはどんなことができるか、これは、今後また検討してまいりたいと思っております。

もう1点、これはただいま御答弁申し上げた総合政策室長の補足になるわけでありますけれども、私どもといたしましても、やはり第1次産業の産業化というものは大変重要な課題だと考えております。県全体で見れば、確かに生産額そのものは今3、000億円を切っているような状況なわけでありますけれども、これが食品産業トータルで見ますと1兆円を超す、やはり、これは大きな生産額を占めるようになるわけであります。

したがいまして、これまで我々としては生産のところでとどまっていたわけでありますけれども、これを単にそこで終わらせるのではなくて、いかに加工し、かつ流通に乗せて、その成果というものを生産者の方にバックしていくかということ、やはりトータルで考えていく必要があるだろうと考えております。そういった意味で、我々といたしましても、県北地域における一つの基軸として第1次産業というものを考えていく必要がある、そういった取り組みをしていくことによって、産業として十分自立していけるのではないかと考えておりますし、その方向で今後取り組んでまいりたいと思っております。

〇教育長(照井崇君)

各地における意見を聞く会とか、あるいは地元教育委員会との意見交換の場などにおきましては、この学級数の設定について、ブロックを基本としまして、中学校卒業予定者の状況とか、高校進学者の志望動向でありますとか、さらに、各高校の定員充足状況など、こういったものを総合的に勘案して毎年決めているということ。さらに、当該ブロック内の各高校の志願者の数とか、定員の充足状況、こういったものを説明した上で、今後は、やはり、まず生徒の志望を第一に考えていきたいということ。それから、志願する生徒の数が一定数以上あれば、学校規模が4学級を下回ってもできるだけ存続していきたいということ。しかし、生徒数が大幅に定員割れを生じている学校については学級減をしていきたいということ。さらに、1学級40人相当程度の定員割れが生じている場合には、その学級数をそのブロック内の志願者の多い学校で有効活用する方が、多くの地域の皆さんのニーズに合致するのではないかというようなことなどを説明して、意見交換を行ってまいりました。

そして、再調整案を公表した後も、各地の皆様からの御照会や御意見、あるいは陳情などに見えられた際に、私どもとすれば、この考え方というものをしっかり説明したつもりではございますけれども、地元の皆様方が必ずしもそういうふうに受け取られていないとすれば、私どもの説明、やっぱりもう少し時間をかけて丁寧にすればよかったかなと、今、受けとめているところでございます。

それで、現在、来年度1学級削減を検討している高校についてでございますが、これらは、地元町村の中学校の卒業予定者の数とか、そのうち地元高校に進学する生徒の割合であるとか、また、各ブロック内の中学校の卒業予定者の動向、数などから見て、仮に2学級募集にしたとしても、各校とも1学級をどうにか満たすか、あるいは、場合によってはこの1学級も割り込むというふうに見込まれているところでございます。したがいまして、来年度2学級募集は、大変困難な状況にございます。

〇20番(工藤大輔君)

教育長、市町村側と認識がずれていたということであれば、もう少ししっかりとやった方がよかったと受けとめているという答弁でしたが、だったら、もう一回やったらどうでしょうか。相互理解を深めて物事を進めてまいらなければ、本当にこれは大事なものになってくると思います。しかも、これは人材育成、子供に関することですから、これらが大きく間違うことによって、私は、将来に与える影響というものは大きいものになってくると思いますし、また、地域からすれば、振興策にも大きくかかわってくると思います。

いずれ、これにつきまして、再度、町村側としっかりと協議した上で判断をされるように要望したいと思います。

また、振興局の再編等につきましても、まだまだわからないところが多過ぎるという感がします。県の考えということは十分わかりたいものもあるんですけれども、これも、実現の方向が、特にも第1次産業を言った場合に、これまでも頑張っても、頑張ってもだめだった。さらに頑張って、こうなるんだというものをしっかりと持って出してもらわなければ、理解されないということでございますので、どうかその辺については、しっかりとした政策を持って市町村、また住民に示してもらいたいと思い、これにつきまして要望して、質問を終えたいと思います。