くどう大輔発言録

平成17年6月定例会 本会議

(2005年07月04日)

〇暮らしの安全・安心対策特別委員長(工藤大輔君)

暮らしの安全・安心対策特別委員会のこれまでの調査の経過と結果につきまして御報告申し上げます。

本委員会は、平成15年6月定例会において設置されて以来、9回にわたり委員会を開催し、防災対策に関する調査、食の安全・安心の推進に関する調査及び県民福祉の充実に関する調査について、その都度課題を設定し、その現状と課題、対策等について関係人の参考意見聴取を積極的に行いながら、質疑、意見交換を行うとともに、県内、県外の現地調査をそれぞれ2回実施してまいりました。

まず、防災対策に関する調査についてでありますが、本県では過去に、明治及び昭和の三陸大津波やチリ地震津波により甚大な被害をこうむっており、これまで防波堤や防潮堤の整備や津波防災マップの配布、自主防災組織の強化・育成等の対策が図られてきました。

今後30年以内には、宮城県沖地震が99%の確率で発生すると予測されることから、津波防災対策が喫緊の課題であります。

また、津波の予兆をとらえ、迅速かつ的確に住民の避難行動を促すことが何より重要であります。

現在、一部沿岸市町村で津波監視システムが運用されていますが、地域間における情報の格差が生じないように、防災関係機関や県境を越えた沿岸市町村が連携を図り、観測情報を共有することにより、避難情報の信頼性を高めることが重要であります。

また、各市町村に設置している震度計についてでございますが、形式の違いにより震度の発表がおくれていた箇所がございましたが、当委員会の要望により、現在は改善をされているところでございます。

県においては、三陸沖への津波観測装置の設置など津波観測体制の強化を図るとともに、沿岸市町村がリアルタイムの情報を共有できる津波観測システムの広域ネットワーク化、観光客や釣り客への津波情報の伝達方法など、避難に結びつく津波情報システムの確立が早期に図れるよう要望いたします。

また、津波防災に対する住民への啓発についてでございますが、近年、沿岸市町村で実施する津波防災訓練への参加者の減少など、住民の津波に対する防災意識の風化が懸念されておりました。しかし、昨年12月のスマトラ島沖地震津波の発生に伴い、国民の間で津波防災に対する意識が非常に高まっています。

県におきましては、津波浸水予測図の作成や、昨年5月に津波避難計画策定指針を作成し、沿岸市町村への支援に取り組んでこられているところでございますが、学校教育や地域社会を通じて住民に対する津波防災意識の啓発を行うとともに、津波対策のより一層の充実に努められるよう要望するものでございます。

次に、食の安全・安心の推進に関する調査についてでございますが、食を取り巻く環境は、流通の国際化・広域化や食生活の多様化に伴い、大きく変化をしています。こうした中で、牛海綿状脳症や高病原性鳥インフルエンザの発生や相次ぐ食品の不正表示問題など、消費者の食に対する安全意識が高まっています。また、食品の安全を確保し、県民が安心することができる食生活に向けた取り組みが強く求められており、消費者、生産者、事業者、行政との連携が、今後ますます重要な課題となるものと考えています。

このため、県においては、平成16年2月、岩手県食の安全・安心アクションプランを策定し、安全で環境に負荷の少ない食品の製造促進、地産地消運動の推進や牛肉のトレーサビリティシステム導入の支援に努めてきたところでございますが、食の安全・安心の推進に当たり、食品の生産流通履歴情報などを県民にわかりやすい形で提供するとともに、BSEの全頭検査の継続など、消費者の信頼を得られるよう、生産者や事業者に対する一層の支援を行っていくことが望まれます。

次に、県民福祉の充実に関する調査のうち、少子化対策についてでございますが、急速な少子化の進展は、高齢者の増加と相まって我が国の人口構造に大きなひずみを生じさせ、深刻な社会問題となっています。この問題の解決には、次代の社会を担う子供たちを安心して産み育てることができる環境を整備し、子育てに対する精神的、経済的負担の軽減を図ることが必要であります。

このような状況の中、県においては、いわて子どもプランの見直しを行い、次世代育成支援対策推進法に基づく地域計画としたものでありますが、少子化対策の推進には、家庭、企業、学校、行政などすべての県民が、それぞれの立場で一体となって取り組むことが必要であります。

県においては、少子化対策の推進を図るため、幼保一元化の推進や、安心して子供を産み育てられる社会の形成を望むものであります。

最後に、県当局におかれましては、本委員会の意見や要望等に十分に配慮されまして、なお一層の努力を傾注されることを切望いたしまして、暮らしの安全・安心対策特別委員会の報告といたします。

ありがとうございました。(拍手)