くどう大輔発言録

平成23年8月臨時会 本会議

(2011年08月11日)

〇議長(佐々木一榮君)

次に、お諮りいたします。この際、発議案第1号菅総理の即時退陣を求める意見書を日程に追加し、議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

御異議なしと認めます。よって、この際、発議案第1号菅総理の即時退陣を求める意見書を日程に追加し、議題とすることに決定いたしました。

発議案第1号菅総理の即時退陣を求める意見書を議題といたします。

提出者の説明を求めます。工藤大輔君。

〇29番(工藤大輔君)

民主党・ゆうあいクラブの工藤大輔でございます。

本日議題となりました発議案第1号菅総理の即時退陣を求める意見書について、会派を代表し、提案理由の説明をいたします。

3月11日に発生した東日本大震災津波からきょうで5カ月が経過しました。被災地では再建に向けた動きが出始めているものの、今なお、生活や産業の再生に向けた見通しが立たない状況にあります。

岩手県議会においても、早期の2次補正予算の編成を求める意見書を提出するなど、政府に対して、これまでも迅速な対応をとるよう強く求めてきたところであります。しかしながら、菅総理の東日本大震災津波への対応は、一刻も早い復旧、復興を願う国民の意思と反し、みずからの復旧、復興に向けた明確なビジョンを十分に発せず、断片的であり、福島原子力発電所事故の被害住民への対応や再稼働に向けた発言などが場当たり的であり、菅総理の言動は、政治不信を招くとともに、国際的信用を大きく損なう結果となっています。

6月に退陣表明をしながら、その後も居座り続ける総理の姿勢に、多くの国民は不信を抱き、与野党間の信頼関係を失ったばかりでなく、結果として、特例公債法案等、重要な法案の成立の見通しがおくれ、本格的な復旧、復興の経費に必要な第3次補正予算案の編成においても、大幅なおくれにつながってしまいました。

7月27日に開かれた全国都道府県議会議長会において、岩手、宮城、福島の被災した3県議長の連名で、菅内閣総理大臣の退陣を求める緊急決議が提案され、さきに政府へ提出されました。その中でも、現在、我が国の最重要課題である原発事故への対応や大震災からの復旧、復興に向けた取り組みは、国民の信頼を失った内閣のもとではとても望めるものではないことは明白でありますと記されています。

日本の置かれている現状は、東日本大震災津波被害以外にも、長引く景気の低迷や世界同時株安、円高による経済への影響、少子高齢化社会がもたらす課題など、深刻さをきわめています。今、必要なのは、与野党を超え、行政や多くの国民の英知を結集しながら、政策課題に迅速な対応をとれる新しい体制をあすにでも整え、意思決定をし、政策実現をしていくことではないでしょうか。今こそ、挙国一致の体制のもと、手を携え国難に立ち向かうべきであります。

この意見書は、東日本大震災津波被害の真っただ中にある現状において、一刻も早い復旧、復興を願う県民や多くの国民の思いにこたえるよう提出をしたものであります。

議員各位におかれましては、正面からこの発議案に向き合い、御賛同をいただきますようお願いを申し上げ、提案理由といたします。(拍手)

〇議長(佐々木一榮君)

これより質疑に入ります。

質疑の通告がありますので、発言を許します。斉藤信君。

〇38番(斉藤信君)

日本共産党の斉藤信でございます。

民主党・ゆうあいクラブから単独で提案された意見書案、菅総理の即時退陣を求める意見書について、提出者に質問いたします。

第1に、菅首相が昨日10日、みずから退陣を表明したようですが、菅民主党政権が、東日本大震災津波対策でも、いまだに本格的な復興の対策を講じようとせず、被災者、被災地置き去りの状況となっていることは、許されないことであります。福島原発事故問題でも対策がおくれ、収束の見通しさえ立っていません。必要な情報も提供せず、放射線の汚染状況の調査も行わず、県内にとっては、対策なしの肉牛出荷停止の指示を出すなど、国民に不安と苦しみを広げていることも重大です。

さらに、消費税の増税やTPP参加を推進するなど、みずからの総選挙での公約に反し、国民生活破壊の政治を進めることも許されません。

菅内閣の実態は余りにもお粗末で、統治能力を欠いていることは明らかです。世論調査でも内閣支持率が10%台に落ち込んでいることは、国民から見放された状況と言うべき事態です。

菅内閣が、こうしたお粗末な状況に陥った原因をどう認識されているでしょうか。総選挙での公約を投げ捨てて、自民党政治と変わらない政策への変更変質こそ行き詰まりの最大の原因と考えますが、どうでしょうか。即時退陣に値する具体的な問題点をあわせて示していただきたい。

第2に、菅政権は民主党政権であります。菅首相が辞任に値すると言うなら、民主党自身の内部努力で解決すべきではないでしょうか。これまで、民主党・ゆうあいクラブ、民主党県連は、菅政権、菅首相に対してどういう対応をしてきたのでしょうか。

菅政権混迷の要因の一つは、民主党内部の権力闘争にあるのではないでしょうか。まともな政党の体をなしていないと思いますが、政党のあり方としても異常なことだと考えますが、いかがでしょうか。

第3に、東日本大震災津波対策で、民主党・ゆうあいクラブは、菅政権に対して救援、復興の課題をどのように要望してきたでしょうか。また、それはどのように実現、具体化されているのでしょうか。実現されていないとすれば、それは何が問題なのでしょうか。

菅政権には、岩手県選出の平野参議院議員が復興担当大臣に加わっています。救援、復興対策が進まないのは、菅首相だけの問題でしょうか。平野大臣は必要な役割を果たしていると考えているのでしょうか。総理がどうであろうとも、東日本大震災津波の救援、復興に全力を挙げて取り組むことが必要ではないでしょうか。

第4に、民主党の代表であり総理大臣である菅首相に対して、同じ民主党の県議会会派から総理辞任を求めるというのは、筋違いではないでしょうか。県議会を民主党の権力闘争の舞台に利用しようとするものと言われても仕方がないと考えますが、どう認識されているでしょうか。

答弁によっては再質問いたします。

〇29番(工藤大輔君)

総体的に答弁をさせていただきたいと思いますが、先ほど提案理由の中でも申し上げたものとも重複するわけでありますので、御了承願いたいと思います。

菅総理の政権運営の問題ということが質問に出されましたが、今回の大災害が予想を超える大きなものであったということは、御案内のとおりであり、それまで十分想像できなかった、また、対応し切れてこなかったということは、新しい政権を担うことになったとしても、政権を担う者としての責任であると思います。本来であれば、そういった大災害においても十分な対応をとれるよう、これまでの内閣においても十分に進めてくるべきであったと私は思いますが、現内閣においても責任を同時に考えるべきだと思います。

そういった中で、今後、発生する二次被害等、一時の間も置くことなくあらゆる対応をとってまいらなければならない、そういった中にあって、特区構想などまだ認められず、地域の計画もなかなか立てられていないということも現状でありますし、また、福島原子力発電所の事故等の対応に関しては、まさに場当たり的、政府内調整がない中に進めるなど、混乱を招いているというのも事実であります。

また、国会において他の党との十分な協議も今できないということは、その大きな要因というものが菅総理にあるということは、もう既に各政党が発言されていることであり、御理解があるわけでありますが、いずれこういったさまざまな諸課題に対応するためには、やはり新しい体制のもとに新しい政権をつくって、与野党一致して協力し、今の国難を切り抜けられる体制を早期につくることが、今、日本にとって必要ではないかと考えております。当然、被災地においても、そのスピーディーな対応というものが求められており、そのような体制をつくる必要性があるからこそ、この発議案を提案したものであります。

また、今日まで、党の活動においてどのようなことをやってきたかという質問もありましたが、本来、ここは議会の場ですから、政党の個々の活動について答える必要があるかどうか疑問があるわけでありますが、あえて答えさせていただきますと、県連におきまして多くの団体、また県や市町村から要望をいただいております。それらについて、すぐに国、また党に上げながら政策実現に向け取り組んでおるところであり、実際に達成されたものもありますが、いずれそのスピード感が遅いということは、私の認識でもあります。また、先般、官邸に参りまして、私も直接、菅総理にお会いした際に、被災地の声として要望もしたところであります。

いずれ、そのような活動をしてきているということを御理解の上、今後とも災害復旧にともに歩んでいただきたいと思います。

〇38番(斉藤信君)

余りにも不十分な答弁で、再質問をいたします。

菅内閣の実態は、先ほど指摘したように、余りにもお粗末で統治能力を欠いていることは明らかです。しかし、それは民主党政権であり、民主党自体の問題ではないでしょうか。民主党の代表をかえるのは民主党じゃないでしょうか。民主党自身でかえられないとしたら、それは政党としての体をなしていないということになるのではないでしょうか。

もう一つ、私は、東日本大震災や福島原発事故対策というものは、だれが首相であれ、すべての党が力を合わせて最優先で取り組まなくてはならない課題だと。しかし、菅内閣はそうなっていない、民主党内閣はそうなっていない。

例えば、今度の肉牛出荷停止問題について、前沢牛の生産農家が岩手出身の大物の国会議員に陳情した。菅首相が首相のうちは何ともならない、こんな対応はあってはならないことですよ。だれが総理だって、あらゆる手だてを緊急にとる、国民の利益に立つ、私は、そういうことが民主党としてできていないのではないかと。

最大の問題は、民主党内部が一つにまとまらず、まとまらないどころか、抗争、権力闘争をやっているからじゃないですか。これは、県議会が意見を出すというよりも、民主党自身が、みずからの自浄能力を発揮して、一つに、まともな政党として変わることこそ先決ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

それと、民主党が菅政権、菅内閣に対して具体的に問題を提起して、改善を提起したという姿が少しも伝わってきません。菅政権丸投げじゃないでしょうか、民主党は。そのことについても答えてください。

最後に、菅首相は、昨日の国会で正式に退陣を表明いたしました。退陣を表明した段階でもこの意見書案は、民主党・ゆうあいクラブ単独で無理無理出す理由があったのでしょうか、お答えいただきたい。

〇29番(工藤大輔君)

多岐にわたる質問をいただきました。

党内の問題ではないかということについてでありますが、当然、民主党の代表であり総理大臣であります。野党の党首にやめろと言っているものでは全くございません。日本の総理をやはりここはかえるべきではないかということを申し上げており、決して、この発議案を提案する際、党内抗争であったり、そういったパフォーマンスのようなことをおっしゃる方もありますが、そういった趣旨で提案したものではなく、一刻も早い復旧、復興を願う県民や多くの国民の意思に沿うように提出をしたものでありますので、御了解をいただきたいと思います。

また、民主党本部に対する要望ということで、丸投げではないかというような質問がございましたが、それは、恐らく斉藤信議員にはそのように映っているのか、そこら辺しか見えていないのかよくわかりませんが、しっかりとそれについては党内において機関決定をしながら、また上げながら、地域の要望、また政策課題について取り組んでいるところでありますので、御報告を申し上げます。

また、昨日、国会の場で、あるいは報道機関を通して退陣の意思を表明したやに見聞きしております。しかしながら、これは現在進行形であり、今なお、二つの法案が通ったという仮定の中で、それが前提のもとに進んでいるものであり、ここは、やはり全国議長会の中で3県議長から提案された緊急動議の内容と同様のものであり、岩手県議会としてもこのような声を発するべきではないかというような思いの中、提案をしたものであります。

〇38番(斉藤信君)

最初の質問に答弁漏れがありました。菅内閣の復興大臣は、岩手県選出の平野復興大臣です。平野復興大臣は頑張っているのでしょうか、それとも菅首相と同じなんでしょうか。

私は、今度の菅内閣の余りにもお粗末な実態というのは、まさに民主党全体の責任、民主党内部の抗争が最大の原因だと思います。それを県議会にこういう形で持ち出すことは、まさに、県議会を民主党の権力闘争の舞台に利用するものだと指摘しなければなりません。こうした意見書案にはとても採決に加われない。辞任に値するのは当然でありますが、そのことを表明いたしまして、質問といたします。

〇29番(工藤大輔君)

本県選出の平野大臣への評価を尋ねられました。岩手を第一に思い、そしてまた、岩手をよく知る平野参議院議員が大臣になられたということで、これからも災害復興に向けた最大の力を発揮していただけるものと期待しております。

また、共産党を初め多くの政党から、菅総理に向けた退陣の要求等が今日までなされました。同様の思いであるならば、ぜひご賛同をいただきますよう、よろしくお願いし申し上げます。

〇議長(佐々木一榮君)

以上で通告による質疑は終わりました。これをもって質疑を終結いたします。